＜宗教者を呼ばないお葬式のチラシ＞

ある業界大手葬儀社のチラシで、＜宗教者にお願いする・しないを選べるお葬式を承ります＞というメッセージを大きく掲げるものがありました。この会社は、異業種から参入した大資本がスポンサーの葬儀社です。時代の流れとは言え、このようなキャッチコピーを堂々と掲げる事ができるのは、宗教者との関係を気にせず、お葬式をお金儲けの材料にしているからではないかという思いがしてなりません。

お葬式は、延々と受け継がれてきた地域の風習や慣習に基づく大切な儀式です。コロナ禍以降、ライフスタイルの変化や宗教観の希薄化などが顕著になり、火葬式や家族葬でのお別れが増えてまいりました。

檀家としてお寺にお墓があるにもかかわらず、お寺さまに無断で無宗教のお葬式を執り行い、後からもめるような話を聞く事も残念ながらあります。高齢化社会を迎える日本において、お葬式はこれからさらに変化してゆくと考えます。ただ、お葬式がどのように様変わりしても、残されたご家族の皆様にとってご満足いただけるお葬式をお手伝いする事が、私達の大切な使命です。